1999年

平成10年度 日本建築士会連合会 懸賞設計競技「ラディカル<コンビニ>ファシリティ」 金賞受賞作品

課題

ここ十数年のあいだ、都市部のみならず地方の地域社会にまで普及したコンビニは、生活者に標準的な生活物資をもたらし、
文字通り生活の利便性を向上させてきました。しかしこの利便性とは裏腹に、地方が元来固有にもっていた地域性(あるいは場所性)や
生活文化を消滅させつつあるという現実も無視できず、環境問題を含めた社会課題としても昨今大きな関心を集めています。
この設計競技では、コンビニが日常的な風景となっている現実を受けとめ、現代社会において新しい場所になり得るという可能性を見据えたうえで、
その積極的な方向性を模索したいと考えます。この設計競技は、商業性を最優先させる表面的なコンビニを求めているのではありません。
コンビニの枠を拡げ、「コンビニ」が有する現代性をあらためて認識し、新しいパブリック性を提示する建築あるいは建築空間の構築がテーマです。
相違溢れる提案を期待しています。

※共同提案